生成AIの導入率は上がった。それなのに、社内で本当に使いこなしているのは一部の人だけ——そんな手応えのなさを感じている経営者・管理職の方は少なくないはずです。
問題は「AIを導入したかどうか」ではなく、AIが日々の業務に貼り付いているかどうかに移っています。この記事では、国内調査から生成AI活用のつまずきポイントを整理したうえで、CooBaseの「マイAI」機能がそれをどう解決するのかをご紹介します。
帝国データバンクが2026年5月に公表した調査(2026年3月実施、有効回答1万312社)によると、生成AIを業務で活用している企業は34.5%でした。ただし内訳を見ると「非常に活用している」はわずか4.4%で、大半は「やや活用している」(30.2%)にとどまります。
一方で、活用している企業の86.7%が「業務への効果が出ている」と回答しています。
つまり、使えば効果は出る。しかし、深く使えている企業はごく一部というのが現在地です。
総務省「令和7年版 情報通信白書」でも、生成AIの活用方針を定めている日本企業は49.7%。中小企業では「方針を明確に定めていない」が約半数を占めており、活用の入口で足踏みしている状況が読み取れます。

先の調査で挙がった懸念・課題の上位には、「専門人材・ノウハウ不足」(41.3%)、「生成AIを活用すべき業務の範囲」(40.0%)が並びます。
ツールを配っただけでは、社員は白紙のチャット画面を前に固まります。「AIに何を頼めるのか」という業務側の翻訳作業が、実は最大のハードルです。
主な活用業務は「文章の作成・要約・校正」が45.1%でトップ。一方、「データの集計・分析」は7.4%にとどまりました。
これは当然の結果です。汎用のAIチャットは、自社の日報も議事録も顧客とのやり取りも見ていません。だから「文章を整える」までしか任せられず、「先月うちの現場で何が起きていたか」には答えられない。判断の手前で止まってしまうのです。
同調査では、生成AI活用による悪影響として「使いこなせる社員とそうでない社員の間で能力や成果の格差が拡大した」が18.8%、大企業に限れば23.6%にのぼりました。
上手い人は良い指示の出し方を自分の頭の中に貯めていきます。でもそれは共有されない。結果、AIを入れるほど社内の差が広がるという皮肉な状況が生まれます。
CooBaseのマイAIは、汎用チャットではなく目的特化のAIエージェントを社内で作り、共有し、育てるための機能です。上の3つの理由に、それぞれ機能で応えています。

名前・説明・アイコンと「どう振る舞ってほしいか」の指示文を設定するだけで、専用のAIができあがります。指示文はテンプレートから選ぶこともできるため、プロンプトを書き慣れていない人でも出発点に困りません。
さらに、最初のあいさつメッセージとおすすめ質問を最大5件登録できます。使う側は白紙ではなく、「この質問をクリックすればいい」という状態から始められる。これが理由1への直接の回答です。
マイAIには、CooBase内のデータをデータソースとして接続できます。
| データソース | 内容 |
|---|---|
| 日報 | スタッフの日々の報告 |
| 議事録 | 会議の発言・決定事項 |
| 顧客やり取り | 商談・電話・メールの履歴 |
| 顧客情報/顧客担当者 | 顧客マスタと連絡先 |
| ナレッジ | 社内に蓄積された記事 |
「今週の日報から課題を抽出して」「直近2週間でネガティブな反応があった顧客は?」といった、自社の実データに踏み込んだ問いに答えられるようになります。期間指定(今週・先週・今月・先月)にも対応しています。
汎用AIとの決定的な違いはここです。文章を整えるAIから、状況を教えてくれるAIへ。
「AIに社内データを見せる」と聞くと、情報漏洩を懸念される方も多いはずです(同調査でも33.5%が懸念に挙げています)。
CooBaseでは、AIが参照できる範囲がユーザーの権限に応じて自動的に絞り込まれます。
一般スタッフが質問しても、権限外のデータはそもそもAIの参照対象から外れます。「AIに聞けば全部見えてしまう」という状態にはなりません。
作ったマイAIは、公開範囲を「自分だけ/グループ/全社」から選んで共有できます。複製機能もあるため、優秀なエージェントをテンプレートとして横展開し、各自が自部署向けに手直しすることも可能です。
個人の勘所だったプロンプトが、共有可能な「部品」になる。理由3の使いこなし格差に対する、仕組みからのアプローチです。
また、営業向けには顧客フィードバック分析エージェントが標準テンプレートとして用意されており、一覧画面から1クリックで自分専用に複製できます(CRM・議事録機能をご利用の場合)。データソース5件も引き継がれるため、設定なしですぐ使い始められます。
「AIを使うために別画面を開く」という一手間が、定着を静かに殺します。CooBaseでは主要な業務画面にAIアシスタントを常駐させています。
| 画面 | 常駐するアシスタント |
|---|---|
| 日報検索 | 日報検索アシスタント |
| プロジェクト一覧 | プロジェクト管理アシスタント |
| スタッフスキル管理 | スキル分析アシスタント |
| 成長ダッシュボード | 成長アドバイザー |
| ナレッジ一覧 | ナレッジアシスタント |
各画面のヘッダーのボタンから、その文脈に合ったAIをワンクリックで呼び出せます。推奨データソースも自動で設定されます(もちろん権限チェック付きです)。

CooBaseの一貫した思想は「人の自発性に頼らない」ことです。マイAIも例外ではありません。
エージェントごとに週次サマリー通知をONにしておくと、指定した曜日の朝8時に、過去7日間の議事録と顧客やり取りを集約したレポートが届きます。
各セクションは200字以内。読むのに1分もかかりません。AIを開くのを忘れていても、AIの方から要点を持ってくるという設計です。
「この画像の名前の部分をぼかして」「請求書PDFのこのページに一文追加して」といった指示にも対応します。ぼかし、テキスト追加、リサイズ、切り抜き、透かし、PDFの結合やページ抽出などが、会話だけで完結します。実行できる操作はあらかじめ許可されたものに限定されており、安全面にも配慮しています。
| 職種 | マイAIの例 | 主なデータソース |
|---|---|---|
| 営業 | 顧客フィードバック分析 | 顧客やり取り・議事録・日報 |
| マネージャー | チーム状況の把握 | 日報・グループ情報 |
| 人事・育成 | スキル分析・成長アドバイス | スキル情報・成長ログ・日報 |
| 企画・管理 | ナレッジ横断検索 | ナレッジ記事 |
| 全社共通 | 議事録要約・書類整形 | 議事録・ファイル |
帝国データバンクの調査は、こう締めくくっています。生成AIは、導入そのものよりも使いこなすための仕組みづくりが成果を左右する段階に入った、と。
マイAIは、まさにその「仕組み」を提供する機能です。
「AIを配ったが誰も使わない」から、「業務の流れの中に自然とAIがいる」へ。CooBaseはその移行を、機能として支えます。